晴耕雨読とは読んで字の通り 晴れた日には耕作し、雨の日には読書する。
という意味の言葉です。
晴耕雨読ということわざは、どういう場面で使われているのでしょうか[jin_icon_question color=”#e9546b” size=”18px”]
本記事では、「晴耕雨読」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
それでは見ていきましょう!
読み方 | 晴耕雨読(せいこううどく) |
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意味 | ・晴れの日には田畑を耕し、雨の日には読書をすること。 ・多忙な世間から離れて、自由気ままな生活を送る。 |
使い方 | ・自由気ままに田舎で生活しているとき。 ・お金や仕事で気苦労しない日々を表すとき。 ・将来や老後について語るとき。 ・憧れの生活に対して。 |
英文訳 | ・peaceful retirement.(安楽な引退生活) ・live an easy life in the countryside.(田舎で気楽に暮らす) |
類義語 | ・悠々自適(ゆうゆうじてき) ・閑雲野鶴(かんうんやかく) |
晴耕雨読の由来
晴耕雨読とは、日本で生まれたことわざだと言われています。
晴耕雨読の由来はいくつかありますが、明らかになっていません。
[jin_icon_clover color=”#e9546b” size=”19px”]明治時代の中国文学者 塩谷節山が書いた漢詩の中の
「晴耕雨読、優游に足る」という一節。
優游:のんびりする 足る:十分である
[jin_icon_clover color=”#e9546b” size=”19px”]明治時代に書かれた吉田丹三郎の漢文『晴耕雨読楼記』の一節。
[jin_icon_clover color=”#e9546b” size=”19px”]中国明代に書かれた『三国志演義』の一節。
その中でも中国文学者 塩谷節山の漢詩が、もっとも有力とされています。
[chat face=”2509296-3-scaled-e1637818725914.jpg” name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]このように晴耕雨読の語源は色々な説がありますが、昭和の初期には晴耕雨読という言葉はすでに使われていたと推測されています。[/chat]
「意味」自然の流れにそって無理のない生活をしている様子
晴耕雨読とは自然の流れに従い、晴れた日には外で畑仕事をして汗を流し、雨の日は家で読書をして頭を使う喜びの生活を過ごす「自然に身を任せてのんびり暮らす」という理想像を意味しています。
「ことわざのイメージ」
・老後の生活の理想
・マイペース
・のんびり
・田舎暮らし
・天候に合わせた無理のない生活
「使い方」のんびりと自由に生活している様子を表すとき
ここでは実際の会話で、どのように晴耕雨読ということわざを使うのかみていきましょう。
ためになるこ婆さんが、なにやら本を読んでいますね。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]ばあさんはいつも本を読んでおるな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]最近は海外文学に凝っていて『老人と海』を読んでいる途中よ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]こりゃまた上級者向けの小説を読んでおるのじゃな![/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]晴耕雨読な生活を始めてから、色々な本にチャレンジしてみたいと思いましてね。[/chat]
晴耕雨読は基本的には褒め言葉や、いい意味で使われております。
ただのんびり暮らしているわけではなく、晴れた日には畑仕事をしているので堕落したなどの否定的な意味で使われることは、あまりありません。
「例文」無理のない自由気ままな暮らしを表すとき
ここでは晴耕雨読を使った例文をご紹介していきます。
有名な太宰治の小説でも使われていますね!
晴耕雨読のような波瀾万丈の人生を送ってきました。
[jin_icon_caution color=”#e9546b” size=”18px”] 晴耕雨読とは主に、穏やかで気楽な生活をしている場合に用いられる言葉なので、波瀾万丈の人生には不適切となります。
千両役者だからね。晴耕雨読。三度固辞して動かず。鴎は、あれは唖の鳥です。天を相手にせよ。ジッドは、お金持なんだろう?
参考文献:太宰治『懶惰の歌留多』
定年後は晴耕雨読の生活がしたいから、今から田舎の物件を探しておこう。
[jin_icon_pencil color=”#e9546b” size=”18px”]晴耕雨読は田舎でマイペースに暮らすという意味から、若い人に対してというより老後の生活の理想というイメージで使われています。
「類義語」晴耕雨読 2選
ここでは晴耕雨読に似た意味をもつ、ことわざを2つご紹介していきます。
悠々自適(ゆうゆうじてき)
[jin_icon_pencil color=”#e9546b” size=”18px”]意味 のんびりと心静かに思うままに過ごすこと。
悠々:ゆっくりと落ち着いてる状態。 自適:自分の心のままにのびのびと暮らすこと。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]例文「彼は会社を退職し、南国で悠々自適な生活をしている。」
晴耕雨読は「耕す」という動作を含むため、田舎暮らしや家庭菜園を連想して用いられやすいですが、悠々自適という言葉は特に状況が限定されないため、さまざまな状況・環境でも使うことができます。
閑雲野鶴(かんうんやかく)
[jin_icon_pencil color=”#e9546b” size=”18px”]意味 なんの束縛も受けず、自由に自然を楽しみながら暮らす境遇。
閑雲:静かに浮かんでいる雲。 野鶴:野に遊ぶ鶴。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]例文 「人間関係が複雑すぎて嫌になり閑雲野鶴の生活を夢見ている。」
閑雲野鶴は、のびのびと自由に楽しんで暮らしている隠居した武士の心境を例えてできた言葉です。
「対義語」多事多端(たじたたん)
ここでは晴耕雨読の反対の意味をもつことわざをご紹介していきます。
多事多端(たじたたん)
[jin_icon_pencil color=”#e9546b” size=”18px”]意味 仕事が多くて非常に忙しい様子。
多事:仕事量が多いこと。 多端:仕事が複雑で多方面に関わっていること。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]例文 「彼女は子育てと仕事をこなす多事多端な生活を送っている。」
「英文」英文 2選
晴耕雨読は、英語に直訳しても意味が伝わりにくい言葉です。
ですので、こちらでは晴耕雨読に近い表現に言い換えた英文をご紹介していきます。
[jin_icon_star color=”#e9546b” size=”18px”] peaceful retirement.
意味:安楽な引退生活
peaceful:平和な retirement:退職
[jin_icon_star color=”#e9546b” size=”18px”] live an easy life in the countryside
意味:田舎で気楽に暮らす
live an easy life:気楽に暮らす in the countryside:田舎で
[chat face=”2640673-2-scaled-e1637216484377.jpg” name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]晴耕雨読を横文字で表すと、のんびりとゆったりした暮らし方を提案するスローライフという言葉になりますね。[/chat]
まとめ
いかがでしたでしょうか?
晴耕雨読とは、晴れの日は畑仕事をして、雨の日は家で読書するという人にとって理想的な生活を例えたことわざです。
昔の人々がしていた晴耕雨読の生活のように、体を動かし汗を流せる喜びと頭を使える楽しみは、人間にとって本来の幸せな生活と言えるでしょう。
[jin_icon_checkcircle color=”#e9546b” size=”18px”]晴耕雨読の由来
明治時代の中国文学者 塩谷節山が書いた漢詩の中の一節という説がもっとも有力とされています。
[jin_icon_checkcircle color=”#e9546b” size=”18px”]晴耕雨読の意味
自然にそった自由気ままな暮らし。
[jin_icon_checkcircle color=”#e9546b” size=”18px”]晴耕雨読の使い方
無理のない自由な生活ぶりを表す時に使われます。
[jin_icon_checkcircle color=”#e9546b” size=”18px”]晴耕雨読の注意点
ただ気ままに暮らしているというわけではなく、晴れた日には畑仕事をしているので堕落した否定的な意味ではありません。
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