「青雲の志」ということわざを知っていますか?
ことわざとしてはあまり聞いたことはないけど、なじみのある単語の組み合わせなので、聞いたことがある!という方、多いと思います。
読み方は「せいうんのこころざし」、意味は「立身出世して高位・高官の地位にのぼろうとする大きな志」です。
本記事では、「青雲の志」という言葉の意味や類義語、使い方などわかりやすく解説していきます。
読み方 | 青雲の志(せいうんのこころざし) |
---|---|
意味 | 立身出世して高位・高官の地位にのぼろうとする大きな志。
徳を磨いて立派になろうとする気持ち。 |
使い方 | 若いころは「青雲の志」を持っていたものだ |
英文訳 | high(lofty)ambitious |
類義語 | 凌雲之志(りょううんのこころざし)
鴻鵠之志(こうこくのこころざし) |
青雲の志とは
【由来】
七世紀の中国、唐王朝の時代の文人、王勃の「謄王閣の序」という文章に
「~青雲の志を落とさず」という一文があり、そこから広まったとされています。
青雲は雲の上の青空だけでなく、高位・高官とする意味も含まれて、この事から出世と志の両方を大事にする意味として、現代では理解するべきとする解釈も可能です。
王勃: 中国・初唐の詩人。
【意味】立身出世して高位・高官の地位にのぼろうとする大きな志
- 功名を立て、立身出世して高位・高官の地位にのぼろうとする大きな志(社会的に良い地位につき有名になりたい)
- 徳を修めて聖賢の人になろうという志(人の目は関係ないものとして、自分を高めるために生き、自分の道を生涯目指し続けたい)
という2つの意味があります。
- 青雲(せいうん):雲よりもはるか上にある青空・ひじょうに高いところのたとえに用いられる言葉。また高官などの地位・身分が高い人を指す語。
- 志(こころざし):心に決めた目的や何かになりたいと目指す気持ち。
【ことわざのイメージ】
[jin_icon_check color=”#e9546b” size=”18px”]前向きで力強いイメージ
【使い方】何かを始めようとするときの宣言
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]わしが故郷を出た時には「青雲の志」を持って、「叶うまでは故郷には戻らない」と誓って家を出たものじゃ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]あれから何年経ちましたかねぇ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]さぁなぁ。とにかく前だけを見て、日々努力したもんだ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そうでしたね。その努力のかいもあって今では「青雲の士」と呼ばれていますね。[/chat]
あら。なるこさんが新しい言葉をさらっと教えてくれましたよ。
社会的に良い地位に就いた人・学徳が高い人のことを「青雲の士」と呼びます。「士」とは尊敬に値する人物を指す言葉です。目指したからにはここまでいきたいものですね。なるぞうさんすごい!
【例文】青雲の志(悪い例・良い例)
別に出世なんて興味なかったけど、同期がみんな辞めちゃったから課長になれちゃった。ラッキー♪そんな俺の座右の銘は「青雲の志」だよ~。
「青雲の志」の根底には真面目に必死に努力する様とあるので、棚ボタ的に得た時には使えません!
「青雲の志」を持って社会に羽ばたいてください。卒業おめでとう!
明るい未来に向かって羽ばたく若者へのエールとして、恩師が放つこの言葉にはかつての自分が夢見た希望や光が伴うのではないでしょうか。
心を改めて、「青雲の志」を抱いていただきたい。拙者の切に望むところです。
<参考文献:海音寺潮五郎 孫子>
【類義語】青雲の志・二つ紹介
「凌雲の志」(りょううんのこころざし)
俗世間を超越した高い志。出世しようとする志
「鴻鵠の志」(こうこくのこころざし)
非常に大きな目標
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]「鴻」は(おおとり)「鵠」は(くぐい:白鳥の古い名前)[/chat]
「青雲・凌雲・鴻鵠」どれが一番大きな「志」なのでしょうか?
・青雲…青みがかかった雲。晴れた空。青空。非常に高いところ。 ・凌雲…雲をしのぐほどに高いこと。 ・鴻鵠…大きな鳥のこと。
上記のことから大きさ対決では青雲VS凌雲に絞られそうです。 どちらも雲より高い志ですが、「青雲」のほうが出世だけにとらわれない「徳を修めて聖賢の人になる」とか「自分を高めるために生きる」という生真面目さを伴う言葉のようです。 言葉のもつ意味で大きさははかれませんでしたが、真摯さや誠実さをアピールしたいときには「青雲の志」で決めてみてはいかがですか?
【対義語】青雲の志・なし
結論 「青雲の志」に対する対義語はありません。
意気阻喪(いきそそう)という四字熟語をご存じですか? 意味は「気力がくじけ、勢いがなくなること。」
「青雲の志」を持っていてもすぐに高いところに手が届くわけではありません。 日々コツコツ努力を重ねていても「意気阻喪」な日もあるでしょう。 そんな日はゆっくり休んで元気を取り戻し、志を新たに何度でもスタートしましょう。
【英語】high(lofty)ambitious…非常に高い野心
high(lofty)ambitious…非常に高い野心
- high…高い
- lofty…非常に高い・高尚な
- ambition…大志・野心
まとめ
四字熟語では「青雲之志」と書きます。
【意味】
- 立身出世して高位・高官の地位にのぼろうとする大きな志。
- 徳を磨いて立派になろうとする気持ち。
- 行いを清くする心。
澄み渡った青空のように希望に向かって努力する姿勢。
いかがでしたか?いくつになっても「青雲の志」を持って元気はつらつに生きていけたら毎日が楽しいでしょうね。 現状は昨日と同じでも、今日からは「青雲の志」を持ってみると昨日とは違う明日がやってくるかもしれませんよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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