「釈迦に説法(しゃかにせっぽう)」とは?意味や使い方を解説!

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あなたは「釈迦に説法(しゃかにせっぽう)」という言葉を聞いたことがありますか?

これはその道のプロに対して、物事を教えようとする愚かさ」を指摘する言葉です。

具体的にはどんな使い方をすれば良いのでしょうか?

本記事では、「釈迦に説法」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。

 

読み方 釈迦に説法(しゃかにせっぽう)
意味 その道のことを知り尽くしている人に、それを教えようとする愚かさのたとえ。
使い方 私が教授に申し上げるのは釈迦に説法というものでしょうが、どうか参考までに聞いて下さい。
英文訳 The scholar teaches his master.(弟子が師匠に教える)
Don’t teach fishes to swim.(魚に泳ぎを教えるな)
類義語 河童に水練/極楽の入口で念仏を売る/猿に木登り

 

目次

釈迦に説法とは

釈迦に説法_お釈迦様2

「意味」その道のことを知り尽くしている人に、それを教えようとする愚かさのたとえ

ご存じかも知れませんが、お釈迦様とは仏教を作った人です。

そして説法というのは、「仏教の教えを聞かせること」なのですね。

したがって釈迦に説法とは、その道のことを知り尽くしている人に、それを教えようとする愚かさを指摘する言葉として使われています。

さらに、同じような言葉を2つ並べて「釈迦に説法、孔子に悟道」と続けて言うこともあります。

また、他人の行動への嫌味や皮肉に使うこともあれば、「私がこんなことを言うと釈迦に説法ですが…」と謙虚に意見を伝えるときにも使えます。

「ことわざのイメージ」

・その道のプロに対し、偉そうに教えようとすることへの嫌味・皮肉

・自分より詳しい人に対して何か意見を言おうとする際に使うことで、謙虚さを表すこともできる。

「使い方」釈迦に説法の使い方を2つ紹介

釈迦に説法_釈迦2

ベテランに対して、新人が仕事を教えようとするとき

[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]なるこさん、ワシは最近テレビで料理番組をたくさん見ているんじゃ!今日は半 熟 た ま ご の 作 り 方 を教えるぞ![/chat]

[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]なるぞうさん、いつもなるこさんに半熟ゆでたまご作ってもらっとるじゃろ。釈迦に説法というものじゃ。[/chat]

[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]がーん![/chat]

[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]なるぞうさん、半熟ゆでたまご大好物ですから…食べたかっただけじゃないかと。。[/chat]

[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]素直に言えばいいのにのう。なるぞうさん、せっかく台所に立っとるんだから、今日はそのまま教わったらどうだ。[/chat]

[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]あら、じゃあ今日は私がお料理教室の先生をやりますね。なるぞうさん、しっかり覚えてご自分で作れるように頑張りましょう![/chat]

[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]がーん!素直にゆでたまご食べたいって言えばよかった。。。[/chat]

なるぞうさんは自分より料理に詳しいなるこさんに料理を教えようとして、「釈迦に説法」と皮肉を言われてしまいました。

しかも、これからは自分で作るように言われてしまいましたね。

なるぞうさんとしてはションボリな結果となってしまいましたが、ベテランに対して新人が仕事を教えようとするときの使い方をイメージできたのではないでしょうか?

ベテランに対して、意見を伝えるとき

 

[chat face=”komaru_oniisan.jpg” name=”佐藤” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]田中さん、こんなことを言うのは釈迦に説法かもしれないんですが、ここってこうした方が良いかなって思うのですが…どうですか?[/chat]

[chat face=”ojisan.jpg” name=”田中” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]佐藤さん。釈迦に説法だなんて!確かに僕はこの業界長いし君より年上だけど、この会社には来たばかりなんだし、意見は大歓迎だよ。[/chat]

[chat face=”yokrokobu_oniisan.jpg” name=”佐藤” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]そう言ってもらえるとありがたいです!それで、ここなんですけど…[/chat]

会話の流れからすると、佐藤さんは経験が浅い社員で、田中さんは佐藤さんより年上で業界歴の長いベテランのようですね。

そして佐藤さんが「釈迦に説法ですが…」と恐縮しつつも、仕事上で提案をしているのが伝わってくる場面でした。

「釈迦に説法」は、他人に使うときは嫌味だったり皮肉だったりしますが、こんな風に使うと、ちょっと丁寧な表現にすることができるのですね。

「例文」釈迦に説法「馬の耳に念仏」との混同に注意!

釈迦に説法_馬の耳に念仏

聞く耳を持たないお父さんに言ったって、釈迦に説法だよ。

「説法」から「耳」を連想するからなのか、つい「馬の耳に念仏」と混同しがちな言葉なのですが、人の意見や忠告を聞き流すの意味で使うのは誤りとなります。

馬の耳に念仏…馬にありがたい念仏を聞かせても無駄である。 いくら意見をしても全く効き目のないことのたとえ。 馬の耳に風。 馬耳東風。

釈迦に説法_悪口

新入社員の子、またあの人に仕事を教えようとしてたわよ。確かに同期入社だけど、あの人は他社での経験が長いベテランだから釈迦に説法だっていうのに…困った子ね。

新入社員の行動を、別の先輩が他の同僚に愚痴っている場面ですね。

新入社員の子は、もしかしたら面倒見が良いだけなのかもしれませんが、ベテランに対して仕事を教えようとしても、周りから「余計なお世話!」と非難されてしまいますね。

陰口はいけないことですが、「釈迦に説法」の使い方としては合っています。

「類義語」釈迦に説法の類義語3つ紹介!

釈迦に説法_河童に水練

河童に水練

 

泳ぎの上手な河童に泳ぎを教えようとすることから、見当違いで無駄なことのたとえ。

聞きなれない言葉ですが、水連とは泳ぎのことです。

それで、河童は水辺の妖怪なので、当然泳げますよね。

泳ぎのプロに泳ぎを教えようとすることから、釈迦に説法と同様の使い方ができます。

ピアニストを目指して有名な賞とかも取っている子にピアノを教えようだなんて、河童に水練よ。

釈迦に説法_念仏

極楽の入口で念仏を売る

すべてのことをよくわきまえている、知り尽くした人に無用なことを教えるたとえ。必要のない無駄なこと、余計なおせっかいの意。

亡くなってから極楽浄土に行く人というのは、念仏の教えに導かれて、念仏を実践してきた人です。

つまり、プロとまでは行かないのかもしれませんが、極楽浄土の教えをよく知っている人なので、「極楽浄土の入り口で念仏を売る」とは、まさに余計なお世話ということになってしまうわけですね。

農学部の教授で家庭菜園の番組に出演までしている人に、ミニトマトの作り方を教えようだなんて、極楽浄土の入り口で念仏を売るようなものだよ。

釈迦に説法_木登り猿

猿に木登り

木登りの上手な猿に木登りを教えようとすることから、そのことをよく知っている者に教え込もうとするような、無駄な行為のたとえ。

河童に水練と同様、「木登りが得意な猿に対して木の登り方を教えようとする」ということから、釈迦に説法と同様の使い方ができます。

さっき弟の友達が来てて英語の宿題やっていたから、親切なお兄さんとして教えてあげてたんだけど…その子は帰国子女だったらしいんだよ!我ながら、猿に木登りなことをしてしまった…。

ただし、相手を猿や河童に例えるのは失礼になってしまうので「猿に木登りかもしれませんが…」とか「河童に水練かもしれませんが…」とは、あまり使いませんね。

ちなみに相手をお釈迦様に例えるのであれば失礼にはならないので、「差し出がましいようですが…」という気持ちを表すときには、「釈迦に説法」を使うのが良いでしょう。

「対義語」釈迦に説法

釈迦に説法_釈迦

「釈迦に説法」の対義語は、明確に決められていません。

意味から考えてみると、「詳しい人に対して、無知な人が教えてしまう。」ということで、「差し出がましい」「余計なお世話だ」というニュアンスの言葉です。

したがって、ここでは「差し出がましい」の反対の意味を考えてみましょう。

すると、「慎ましい」「謙虚」といった言葉が思い浮かびますね。

慎ましい:控えめで、遠慮深いこと。

謙虚:身の程をわきまえた態度のこと。

 

「英文」釈迦に説法の英文2つ紹介!

釈迦に説法_check

The scholar teaches his master.(弟子が師匠に教える)

scholarとは学生、masterとは師匠や先生という意味です。

釈迦に説法と同様、詳しい人に対して経験や知識の浅い人が物事を教えようとしている愚かさを指しています。

Don’t teach fishes to swim.(魚に泳ぎを教えるな)

こちらは「河童に水練」の英語バージョンといった感じですね。

「(水の中を自在に動き回れる)魚に対し、泳ぎを教えるなんて愚かなことをするな」といった意味合いになります。

まとめ「釈迦に説法」

本記事では「釈迦に説法」の意味・類義語・対義語をご紹介させていただきました!

・釈迦に説法とは、その道のことを知り尽くしている人に、それを教えようとする愚かさのたとえ

・その道のプロに対し、偉そうに教えようとすることへの嫌味・皮肉に使う。

・自分より詳しい人に対して何か意見を言おうとする際に「釈迦に説法ですが…」と使うことで、恐縮していることや謙虚さを表すこともできる。

・「馬の耳に念仏」との混同に注意!

・類義語としては、「猿に木登り」「河童に水練」がある。

・明確な対義語は存在しないが、「慎ましい」「謙虚」などが該当すると考えられる。

「釈迦に説法」の理解を深められたでしょうか?

この記事があなたのお役に立てれば幸いです。

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