「雀百まで踊り忘れず」ということわざを知っていますか?
雀百まで踊りわすれずとは、「幼少期に身につけた習慣や、若いときに覚えた道楽は、いくつになっても直らないというたとえ」です。
ちなみに道楽とは、
・本職以外の趣味にふけり、それを楽しむこと。
・酒、色ごと、博打などにふけること。
という意味だよ。
本記事では、「雀百まで踊り忘れず」ということわざの意味や使い方、類義語など徹底解説します。
それでは早速みていきましょう。
読み方 | 雀百まで踊り忘れず(すずめひゃくまでおどりわすれず) |
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意味 | 幼少期身につけた習慣や若いときに覚えた道楽は、いくつになっても直らないというたとえ。 |
使い方 | 悪い習慣に対して使う |
英文訳 | What is learned in the cradle is carried to the tomb.
(ゆりかごの中で覚えたことは、墓場まで運ばれる。) |
類義語 | 頭禿げても浮気はやまぬ/産屋の風邪は一生つく/楽屋の癖は八十までなおらぬ/漆剥げても生地は剥げぬ/嚙む馬はしまいまで噛む/三つ子の魂百まで/痩せは治るが人癖は治らぬ/病が治るが癖は治らぬ |
「雀百まで踊り忘れず」とは
由来
雀は、死ぬまで踊るように跳ねる修正を持ち続けることからです。日本伝統芸能において「踊り」とは、舞踊の打ちリズムに合わせた跳躍運動のことです。
ことわざにおける「踊り」とは舞踊のように飛び跳ねる雀の動作を表しています。
「意味」幼少期身につけた習慣や若いときに覚えた道楽は、いくつになっても直らないというたとえ
「雀百まで踊り忘れず」とは、「幼少期身につけた習慣や若いときに覚えた道楽は、いくつになっても直らない。」という意味です。
「ことわざのイメージ」
- 子供の頃身についたことはいつまでたっても直らない。
- 悪い習慣が抜けない。
- 悪いイメージ。
良いイメージに使うのかと思ったら、悪いイメージ(習慣)に使うんだね!注意しよう♪
「使い方」悪い習慣に使う
ただいま~!う~ヒック。
なるぞうさん!そんなに酔ってどうしたの!いつも飲みすぎたらいけませんて言ってるのに。
それが、どうしても酒が好きで好きでやめれんのじゃよ~~ヒック。
なるぞうさんたら、、若い頃からお酒が好きだけど、雀百まで踊り忘れずとは、なるぞうさんのことね。
使い方2
先日大学の授業を終えたときに、学生さんたちが、「幼稚園」のイントネーションについて盛り上がっていた。
河 岸 由 里 子著
「例文」いくつになっても悪い習慣がぬけないとき
雀百まで踊り忘れずとは、還暦を過ぎてもプロレスが強い父にぴったりのことわざだ。
おや?この例文では良い習慣に使っているね!このことわざは悪い習慣について使うから、間違っているよ。注意しよう!
「あの人は、いつまでたっても博打ばかりしている。この前なんて入院先からスマホを使って博打してたんだから。雀百まで踊り忘れずだわ!」
それでは、実際の文献で使われている例文をみてみよう。
予言癖を発揮する自由がなくなってしまって淋しいことであろうと思っていたら、さすがに雀百まで踊忘れずである。王仁三郎旦那は、取調べに当った検事に向って、
「昭和二十年の八月二十日には、世界に大変動が来る。この変動は日本はじまって以来の大事件になる」
と予言して、検事に叱り飛ばされたということである。
参考文献:織田作之助『終戦前後』
「類義語」雀百まで踊り忘れず8つ紹介
頭禿げても浮気はやまぬ
年齢を重ねても色気がなくならず、浮気心がおさまらないこと。
「部長、まだ浮気してるらしいわよ。入社時からず~っとだって!頭禿げても浮気はやまぬとは部長のことね。」
産屋の風邪は一生つく
生まれて間もない頃風邪をひくと、一生風邪をひきやすくなること。また、幼少期について癖は一生なおらないこと。
私の子どもの頃から爪をかむが、大人になっても噛んでいる。これこそ、産屋の風邪は一生つくだ。
産屋の癖は八十までなおらぬ
これは、ひとつ前の「産屋の風邪は一生つく」と同じ意味です。
あの人の車の運転は、産屋の癖は八十までなおらぬだ。若い頃からスピードを出すが、還暦すぎてもスピードを出して車を走らせている。
漆はげても生地は剥げぬ
漆器の表面に塗られた漆が剝げ落ちても、その下にある生地はいつまで同じであることから、人は表面を飾ったものがなくなっても、持って生まれた本質的な素質は変わらないことのたとえ。
あの人は善人ぶっているが、普段悪いことをしているから周りにはバレている。漆剥げても生地は剥げぬで、本質は変わらない。
噛む馬はしまいまで噛む
人を噛む癖のある馬は死ぬまで噛むことから、悪い性質や癖は容易に変えられず、死ぬまでなおらないことのたとえ。
うちの猫は小さなころから噛みついてくる。噛む馬はしまいまで噛むように、ずっと噛まれるのはごめんだ。
三つ子の魂百まで
幼少期の性格は、年をとっても変わらないということ。
三つ子の魂百までというが、あの子は幼少期から負けん気が強かった。
痩せは治るが人癖は治らぬ
病気は治療で治ることもがるが、身についた癖を治すのは難しいということ。
あの人は手癖が悪いが、痩せは治るが人癖は治らぬというから、一生手癖が悪いままだろう。
病は治るが癖は治らぬ
これは先ほどの「痩せは治るが人癖は治らぬ」という意味と同じです。
「父はいつもご飯を食べすぎる癖があるが、少しは減らしてほしい。けれど痩せは治るが人癖は治らぬというからなぁ。」
「英文」What is learned in the cradle is carried to the tomb.
What is learned in the cradle is carried to the tomb.
(ゆりかごの中で覚えたことは墓場まで運ばれる。)
・What is learned(学ばされたこと=学んだこと)
・in the cradle(ゆりかごの中で)
・carried to the tomb(墓場まで運ばれる)
まとめ
それでは最後に、重要なポイントをまとめましょう。
- 幼少期身につけた習慣や若いときに覚えた道楽は、いくつになっても直らないというたとえ。
- 悪い習慣に使うのであって、良い習慣には使わない。
いかがでしたか?
何故雀に例えられるのか、意味や類義語など理解できたでしょうか。
類義語がとてもたくさん出てきましたが、どれも意味が似ていましたね!
もしかすると、自分では気づいていない癖があるかもしれません。
これを機に、雀百まで踊り忘れずになっていないか、両親や兄弟に聞いてみると面白いですね!
本記事を読んで新しい発見ができると嬉しく思います♪
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