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諸行無常(しょぎょうむじょう)とは?意味や使い方をわかりやすく解説!

 

祗園精舎ぎおんしょうじゃの鐘の声、諸行無常の響きあり。

という一節を聞いたことがある方は多いんじゃないでしょうか。

『平家物語』に、このことわざが出てきます。
この世のものごとは常に変化し続け、とどまるところがない。」という意味です。

日常では、どういう場面で使うのでしょうか?

本記事では、「諸行無常」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。

 

読み方 諸行無常(しょぎょうむじょう)
意味 世の中のすべてのものは常に変化し、生まれては消滅する運命を繰り返し永遠に変わらないものは無いということ。
使い方 ・変化によって虚しさや儚さを感じるとき。
・人生の教訓や座右の銘としても使われている。
英文訳 ・all things are not permanent.(あらゆる物事は常でない。)
・all worldly things are impermanent.(すべての世間のものは一時的です。)
類義語 ・諸法無我(しょほうむが)
・万物流転(ばんぶつるてん)
・盛者必衰(じょうしゃひっすい)

 

諸行無常とは

大仏

 

諸行無常とはもともとは仏教用語で、四法印しほういんという、仏教の根本的な考えを表現したもののひとつであります。

四法印しほういんとは?

仏教の教えの基本は

諸行無常しょぎょうむじょう すべての物事は常成らざるものである。
諸法無我しょほうむが すべての物事はがならざるものである。
一切皆苦いっさいかいく この世のすべては苦しみである。
涅槃寂静ねはんじゃくじょう 涅槃は安らぎの境地である。

この4句にまとめられる。これを一般に四法印と呼ぶ。
ときには「一切皆苦」を除いて三法印さんぼういんという。

この世はつねに変化し続け、お互いに影響を与え合う相互関係にあるものであり、不変を望まず執着を捨て去れば、その先に安らぎと幸福があると説いています。

 

三法印

 

 

「意味」日々変化しつづけるもの

四季

 

諸行無常とは、この世の中に実際に存在しているものはすべて姿も本質も常に移り変わるものであり、一瞬といえども変わらないものは無いということを意味しています。

「ことわざのイメージ」

・はかなく虚しい。

・移り変わり。

物事はつねに変化し続ける意味の諸行無常を理解すれば、悲しみや寂しさは軽減すると仏教では言われています。 

 

「使い方」ポジティブに使用するとき

諸行無常は一般的には人生のはかなさなどを表す時に使われるマイナスのイメージがありますが、下記のなるぞうさん達のように相手を励ましたい時にも使えますよ!

ためになるぞう
ためになるぞう
はぁ〜…。
ためになるこ
ためになるこ
朝から ため息なんかついてどうしたんです? 
ためになるぞう
ためになるぞう
今年は野菜の育ちが悪くてのう。この状態がいつまで続くのかと思うと、ため息が出るのじゃよ。 
ためになるこ
ためになるこ
すべて諸行無常ですよ。悪いことも永遠には続きません。さあ元気出して畑仕事に行ってらっしゃい! 

 このように、必ずしもネガティブな意味というわけではなく、プラスの意味で使うこともできます。

良いことは永遠には続かないが、逆にいえば悪いことだって永遠には続かないということだね! 

 

「例文」この世のはかなさを表現するとき

ここでは、ちょっと違和感のある悪い例から、有名な平家物語の一節などをご紹介していきます。
どのような時に使われているのか見ていきましょう。

この世は諸行無常だから、この好景気はずっと続くだろう。

上記の場合、物事がずっと続くことを表現しようとしてるので、常に変化し続ける意味諸行無常を使うのは違和感があります。
言いかえるなら「この世は諸行無常だから、この好景気はいつまでも続かないだろう。」が適切ですね。

景気

有名な『平家物語』の冒頭の一節です。

祇園精舎ぎおんしょうじゃの鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹しゃらそうじゅの花の色、盛者必衰じょうしゃひっすいことわりをあらはす。おごれる人もひさしからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者もついにはほろびぬ、ひとえに風の前のちりにおなじ。

参考文献:『平家物語』第一巻「祇園精舎」

意味「世に栄え得意になっているものも長くは続かず、春の夜に見る夢のようなはかないものであり、勢いがある者もやがて滅びてしまうのは、風にたやすく吹き飛ばされるちりのようなものだ。」

『平家物語』とは平家の繁栄と衰退を描いた鎌倉時代に成立した物語である。
祇園精舎とは約2600年前のインドにあった釈迦が説法をしていたことで知られるお寺のことをいう。

 

平家物語

 

 

「類義語」3つご紹介

ここでは、諸行無常の類義語を3つご紹介していきます。
意味が似ていても、使い方やニュアンスが違いますのでそれぞれ見ていきましょう。

諸法無我(しょほうむが)

意味 全てのものは繋がりの中で影響しあい、それだけで成り立つ実体はない。

例文 諸法無我な世であるため、何がきっかけで状況が好転するかわからない。

諸行無常との違い

諸行無常:すべての物事は時間の経過で常に移り変わっていくもの。

諸法無我:すべての物事はお互いの干渉によって常に移り変わっていくもの。

繋がり

 

 

万物流転(ばんぶつるてん)

意味 この世のあらゆるものは、絶え間なく変化してやまない。
 万物:この世の中 流転:絶えず変化し続けること。

例文 空を眺めていると雲の形がいろいろなものに見えてきて飽きない。万物流転を実感するなぁ。

諸行無常との違い

諸行無常 人の心の移り変わりを含めた真理を表現している。

万物流転 自然哲学における物質の変化の真理を表現している。

雲

 

 

盛者必衰(じょうしゃひっすい)

意味 この世は無常であり勢いがあり絶頂にいる者も、いつかは衰え滅びるということ。

例文 人気絶頂の歌手も盛者必衰で、いずれまた新しい歌手が出てくるだろう。

一般的には、大企業の倒産や富豪の死など物事の浮き沈みを表現し、「世間でありがちなこと」を述べた教えとして引き合いに出されることが多い。

歌手

 

このように、それぞれが諸行無常に似ていますが、この世の真理を違う角度から解説した言葉であることがわかりますね。

 

「対義語」永遠不滅

ここでは諸行無常の反対の意味にあたる言葉をご紹介していきます。

永遠不滅(えいえんふめつ)

意味 永遠に滅ぶことがないこと。ずっと存在すること。

例文 ジブリ映画は日本を代表する永遠不滅の作品だ。

 

最高に感動した物事を称賛するときなどに使われます。

 

トトロ

 

 

「英文」諸行無常に近い英語表現

日本語には英語に訳するのが難しい言葉がたくさんあり、諸行無常もそのうちのひとつですが諸行無常に近い英語表現はあります。
さっそく見ていきましょう。

all things are  not permanent. (あらゆる物事は常でない。)

 all things:あらゆる物事

 not permanent:常でない

 

all worldly things are impermanent.

(すべての世間のものは一時的です。)

 worldly:この世の、世間の。

 things:thingの複数形。物やこと。

 impermanent:永久的でない、一時的な。

 

成長

 

まとめ

諸行無常とは「この世の全てのものは常に変化している。」という意味です。

この世の植物、動物、人間、町などのあらゆるものは生まれ、そして滅びていくということを繰り返しています。それは心や人の繋がりでも言えることで、つねに変化していくものです。私たちは大きな変化や季節の移り変わりなどの変化はわかっても、「こうしている今瞬間も、時は流れ変化し続けている。」ということには中々気づけないものですよね。それに気づかせてくれるのが諸行無常という言葉なのですね。

私達はどうしても、とくに良いものごとほどずっと続いてほしいと思いがちですが諸行無常を理解して執着を手放せば、今まであった悲しい出来事や、これから訪れるかもしれない辛い出来事にも、落ち着いて受け止められるようになるのではないでしょうか。

諸行無常

・仏教の根本的な考え方である四法印のひとつである。

変化によって虚しさやはかなさを感じるときに用いられる。

・主に座右の銘や、冠婚葬祭などのかしこまった場面で使われる。

・どちらかと言えば喪失感や悲しさを感じさせる言葉であるが、相手をなぐさめ前向きにさせる言葉としても使用できる。

この記事の監修者
abemaro
飼い猫の奴隷と化しているあべまろと申します。 読者の方が飽きずに、ためになり、読み終わったあとにほっこりするような記事制作を目指しております。 好奇心旺盛で、映画やヨガやコストコや猫など好きなものたくさんあります。
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