「愁眉を開く」という言葉を知っていますか?眉を寄せて難しい顔をしていた人が、心配事がなくなってほっとすることです。心配事があると、次々と心配事がでてきますよね。ほっとすると、眉にも力はいらないですよね。
本記事では、「愁眉を開く」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。では、見てみましょう。
読み方 | 愁眉を開く(しゅうびをひらく)) |
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意味 | 心配事や悲しみなくなって安心すること |
使い方 | 心配していたことがなくなってほっとしたとき |
英文訳 | Relieve from sad feelings(悲しい気持ちから解放する) |
類義語 | 眉を開く/安堵する |
対義語 | 眉を顰める |
愁眉を開く
由来は、劉兼の詩『春遊』の中の「愁眉を開く」という言葉からきています。
春遊原文:
柳成金穗草如茵,載酒尋花共賞春。
先入醉鄉君莫問,十年風景在三秦。
搖搖離緒不能持,滿郡花開酒熟時。羞聽黃鶯求善友,
強隨綠柳展愁眉。隔雲故國山千疊,傍水芳林錦萬枝。
聖主未容歸北闕,且將勤儉撫南夷。
詩詞作品:春遊
詩詞作者:【唐代】劉兼出典:春遊
中国の後漢の時代に、女性たちは、化粧で眉をいろんな描き方をするのが流行っていました。その中でも細く曲がった眉の描き方が、愁いを誘った心配そうな表情になることから「愁眉」という言葉ができました。
「意味」解決して心が晴れる
「愁眉を開く」とは、悩んでいた心配事が無くなって安心することです。
「愁眉」⇒眉をひそめて、悩んだり、難しく考えすぎている様子のことです。心配そうな顔つきをしていることです。
「愁い」⇒気持ちが悲しく沈んで晴れないことです。自然と悲しくなること。嘆き悲しんだり、悩むことです。
眉を「開く」とは、どうにもならないぐらい悲しくて沈んでいたが、解決して無駄な力が抜け、心が晴れた状態を表しています。
「ことわざのイメージ」
不安や悲しみがあると、ふさぎ込んでしまい、考えれば考えるほど、眉に力が入り、寄ってしまいます。不安が晴れ、気持ちが明るくなるのは、心が軽くなって、素晴らしいことですね。
「使い方」良かった安心した
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]ニュースで遭難者が出たと言っていたそうじゃが、ためになるZOさんは、大丈夫かの…。心配じゃのー。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]そうですねぇ。何の連絡もないし…。無事に帰ってきてくれるかしら…。心配ですねー。[/chat]
[chat face=”tameninaruzo2.jpg” name=”ためになるZO” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]みんな。わしは、無事に下山したぞ。元気にしとるぞ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”right” border=”blue” bg=”none” style=””]おお、ようやく返信がきたぞ。大丈夫そうじゃな。良かった。良かった。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]エベレスト登山に出掛けると聞いてから、無事を確認するまで心配で心配で…。無事に下山できて愁眉を開くとはこのことですね。[/chat]
このように、心配していたことが解決して安心するときに使います。
「例文」愁眉を開く2つ紹介
会議で、取り返しのつかない発言をしたが、その場で愁眉を開いた。
雰囲気が悪くなったことを、開き直ることに使うのは、間違いで悪い例です。
交通事故で大けがをした彼が、手術が無事終わり、見守る家族は愁眉を開いた。
心配そうな顔つきをしていた家族が、安心して、ほっとできたときに使うのは、良い例です。
「英文」愁眉を開く2つ紹介
Relieve from sad feelings
悲しい気持ちから解放する
relieve(緩和)・sad(悲しい)
I was relieved that I was no longer worried
心配がなくなって安心した。
relieved(緩和)・worried(心配した)
「類義語」愁眉を開く2つ紹介
眉を開く
心配事がなくなって、晴れやかな顔になること。
[box04 title=”例文”]一週間も迷子になっていた愛犬が、元気で見つかり、眉を開くことができた。[/box04]
安堵する
気掛かりなことがなくなって安心すること。
[box04 title=”例文”]外国に留学していた息子が、今日、帰国し、3年ぶりに顔を見て、安堵した。[/box04]
「対義語」愁眉を開く2つ紹介
眉を顰める
心配なことがあったり、また、他人の嫌な行為に不快を感じて顔をしかめる。眉根を寄せる。
[box04 title=”例文”]常識はずれな行動をする彼に、周りは眉を顰めてみている。[/box04]
眉根を寄せる
不快感などから顔をしかめ、それによって眉の根本が中央に寄り合うこと。
[box04 title=”例文”]苦くて嫌な薬を目の前にだされ、眉根を寄せる母であった。[/box04]
まとめ
心配事があると、次々と心配事がでてきます。「愁眉を開く」とは、眉を寄せて難しい顔をしていた人が、心配事がなくなってほっとすることです。安心すると眉にも力はいらず、リラックスできますよね。
意味は、悩んでいた悲しみや心配事が無くなって安心することです。
使い方は、心配していたことが解決して安堵したときに使います。
愁眉を開くの「愁い」に似た言葉で、「憂い」があります。
「憂い」は、良くない状態を予測して、心を痛めたり不安になること
「愁い」は、嘆き悲しんだり、理由もなく悲しくなること
同じ読み方をする 「憂い」と「愁い」ですが、どちらをを使っても大きな意味の違いはありません。
「心配や不安」を表現する場合は「憂い」を使い、
「悲しさや寂しさ」を表現する場合は「愁い」を使います。
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