「遠くの親類より近くの他人」という言葉聞いた事があるでしょうか?もしかしたら、耳にしたことはあるかもしれません。意味としては、「遠くに住んでいる親族より、いつも親しくしている他人の方が相談にのってもらいやすく、頼りになる」という意味です。それでは、もっと詳しく意味や英文について、学習していきましょう。
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”left” border=”green” bg=”none” style=””]【この諺または、記事の前知識】
- 意味としては、遠くにいる親類よりも、近くにいる他人の方が頼りになる
- 英文ではA near friend is better than a far-dwelling kinsman.(遠くに住んでいる親族より、近くにいる友人のほうがよい)という表現があるよ
- 遠親は近隣に如かず などが類義語にあるよ
- 由来についても詳しく載っているよ
上に書いてある事を中心に詳しく説明しています。
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読み方 | 遠くの親類より近くの他人(とおくのしんせきよりちかくのたにん) |
---|---|
ローマ字 | tokunoshinsekiyorichikakunotanin |
意味 | 遠くにいる親類よりも、近くにいる他人の方が頼りになる |
使い方 | 頼るべき人を考える時 |
英文訳 | A near friend is better than a far-dwelling kinsman.(遠くに住んでいる親族より、近くにいる友人のほうがよい) |
類義語 | 遠親は近隣に如かず など |
遠くの親類より近くの他人
「遠くの親類より近くの他人」の由来から考えてみましょう!
「由来」『本朝俚言』
「遠くの親類より近くの他人」の由来は以下の様になっています。
遠き親類より近き他人(本朝俚言)
石田博(編)『故事成語ことわざ事典』(雄山閣出版、一九八〇)より引用
この出典の『本朝俚言』とはどのような書物なのでしょうか?少し調べてみたのでまとめてみました。
【書物名】『本朝俚言』
【読み】ほんちょうりげん
【作者】井沢長秀・・・1668年生まれの国学者(日本の古来の学問を研究した人の事)で1731年に没した。
【成立】正徳5年(1715年)
となっています。かなり古くからあることわざです。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]新井白石が政治を行っていた時代だね。[/chat]
「意味」やっぱり近くの人
「遠くの親類より近くの他人」とはどのようなことを表すのでしょうか?辞典を見ていきましょう!
本来は他人よりも血のつながりのある者がたよりになるものだが、いざというときには遠くにいる親類よりも、近所に住む他人の方がたよりになるという意
石田博(編)『故事成語ことわざ事典』(雄山閣出版、一九八〇)より引用
簡単に書くと、「近くに住んでいる他人の方が遠くに住んでいる親族よりも頼れる」という意味です。以下にこの諺のイメージを載せました。
「ことわざのイメージ」
良く知らない親戚よりも、身近な他人の方が自分たちの事を良く知ってくれている気がしますよね。そんな感じで覚えるとわかりやすと思います。
「使い方」困ったときは近くの知人へ
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]最近困ったことがあって誰かに相談したいんだけど誰がいいかな?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]弟のために仁蔵さんに相談したら?[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]あいつは、もう何年も会ってないし…。そうだ、遠くの親類より近くの他人というから君に相談するよ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]本当に!私を頼ってくれてうれしい![/chat]
「例文」近くの人の方が知ってくれているよね
「遠くの親類より近くの他人」の例文を見ていきましょう!
やっぱり困ったときに頼りになるのは、自分の事を良く知ってくれている他人だよね。昔から、遠くの親族より近くの他人というからね。
遠くの親族ではありません。遠くの親類です。あまり親類と使わないと思いますので、注意しましょう。
やっぱり困ったときに頼りになるのは、自分の事を良く知ってくれている他人だよね。昔から、遠くの親類より近くの他人というからね。
悪い例文を添削したのが、上の良い例文です。この様に細かい違いですが、おさえておきましょう。
「類義語」「遠親は近隣に如かず」
「遠くの親類より近くの他人」の類義語としては、「遠親は近隣に如かず」という物があります。意味と例文を確認していきましょう。
【意味】遠くに住んでいる親族は近隣の人には及ばない。
【解説】
- 遠親・・・遠くに居を構える親族
- 如かず・・・及ばない
【例文】
やはり小さな困りごとは、遠くの親類より近くの他人というのだから、近くの信頼できる他人に聞くのが一番だ。
この様にまとめられると思います。
「英文」A near friend is better than a far-dwelling kinsman.(遠くに住んでいる親族より、近くにいる友人のほうが頼りになる)
英文では「A near friend is better than a far-dwelling kinsman.」と書かれます。意味は「遠くの親類より近くの他人」という意味になります。詳しく見ていきましょう!
【英文】A near friend is better than a far-dwelling kinsman.
【解説】
- a near friend ・・・「a」が「とある一つ」という意味で「near」が「近く の」で「friend」は友達
- is・・・「~です」
- better than ・・・thanとつながって「than以下の事がより良い」
- a far-dwelling kinsman・・・「a」は前述同様で「far-dwelling」は「遠くに住んでいる」で「kinsman」は「親族」の意味
⇓まとめると
【直訳】近くの友人は遠くに離れて住んでいる親類よりも良い。
と言うことが出来ますね。
まとめ
「遠くの親類より近くの他人」についての説明は以上になります。それでは、最後に確認していきましょう。
- 【意味】:遠くの親類より近くの他人の方が頼りになる
- 【類義語】:遠親は近隣に如かず
- 【英文】:A near friend is better than a far-dwelling kinsman.(近くの友人は遠くに住んでいる親類よりもより良い)
とまとめる事ができると思います。結構そのままの意味なのでわかりやすいとは思います。実際、疎遠になった人は親族であっても頼りづらいです。地域との関わりが希薄になったと言われる昨今ですが、少しでも頼りになる知人を増やせる様になるといいですよね。
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