「空き樽は音が高い」ということわざは、空っぽの樽が打たれると音が大きく響くことから、人が中身のない口先だけの人間に対して用いられます。
つまり、中身がない人は、自分の価値や能力を大げさにアピールし、周囲に注目を浴びようとする傾向があるということです。一方で、本当に価値のある人は、自分の能力や業績でその価値を示し、周囲から認められるということです。このことわざは、見かけだけで人を判断するのではなく、本質を見抜く力が重要であることを教えてくれます。
読み方 | あきだるはおとがたかい |
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意味 | 中身のない薄っぺらい人に限って大げさに物事をいう |
使い方 | 物事を大げさに言う人を指すとき |
英文訳 | Empty vessel makes the most sound (中身のない容器が一番大きな音を鳴らす) |
類義語 | 浅瀬に仇波(あさせにあだなみ) 口自慢の仕事下手 |
空き樽は音が高い
「空き樽は音が高い」の由来は、中身の入っている樽を叩くと、重音を奏でるが、中身の入ってない樽を叩いてみると高い音を奏でる。ということらしいです。
確かに中身の入っているおもーい樽って叩いてもあんまり音がしないですよね。以下10の例です
- セールスマンが、実際には商品の知識がなく、ただ商品を売り込むだけの口先だけの人間である。
- 詐欺師が、巧みな話術で人々を騙し、信用を得ようとする。
- ポジティブ思考のアドバイザーが、実際には問題を解決するための実用的なアドバイスを提供できない場合。
- 政治家が、選挙期間中に約束を口にするが、実際には実行しない場合。
- リーダーが、実際にはリーダーシップスキルや人格的魅力に欠けている場合。
- プレゼンテーションで、口先だけで聴衆を魅了するが、実際には内容が薄い場合。
- 面接で、嘘の自己アピールをして、実力を隠す場合。
- 有名人が、人気のあるだけで、実力や才能に乏しい場合。
- 新人社員が、自分の能力や経験について大げさに話すが、実際にはまだ十分に経験を積んでいない場合。
- 言葉巧みに人を騙し、損得だけを考える人が、実際には人間的魅力に欠けている場合。
「空き樽は音が高い」と似た意味のことわざや逆の意味のことわざは他に何があるのでしょうか?早速見ていきましょう!
樽とは円筒状の容器のことで木製をイメージされる方も多いと思いますが、現代ではアルミニウムやプラスチック製のものもあるようです。
(1)類義語
浅瀬に仇波 (考えの浅い人ほど騒ぎ立てること)
口自慢の仕事下手 (口だけはうまく達者だが、肝心の仕事は全くできないこと)
(2)対義語
能ある鷹は爪を隠す (才能や実力のあるものほど他人に見せつけるようなことはしない)
「意味」中身のない薄っぺらい人に限って大げさに物事をいう
「空き樽は音が高い」の意味は中身のない薄っぺらい人に限って大げさに物事をいうです。
中身のない人を空き樽と例えてることわざになります。
ではこのことわざをもっと分かりやすくするためにイメージしてみましょう。
「空き樽は音が高いのイメージ」
たっぷりのワインが入った重い樽(中身のある人間)は叩いても重々しく、音が響かない(冷静に考え判断する)
空っぽの樽(中身のない人間)は叩いたら高い音が樽の中で響き渡る(すぐに大げさに騒ぎ立てる)
イメージできましたか?樽を人に例えて音を行動に例えたことわざになります。
「使い方」物事を大げさに言う人を指すとき
やあばあさん。この間○○さんと会って話をしたんじゃ。
そうなんですね。どういうお話をされたんですか?
仕事の話をしたんじゃが、空き樽は音が高いっていうようにあの人の話は大げさだけど中身はさっぱりなかったんじゃ。
まあ、そうだったんですね。
この例文のように、中身がない人ほど大げさな物言いをするという意味合いで使っています。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」中身がない人ほど大げさな物言いをする
①この間知り合いが仕事の話ばかり話していたが、まさに空き樽は音が高いとはこのことかと実感した。
②空き樽は音が高いと言われている知人が仕事で大失敗し、逃げるように退職していった。
③空き樽は音が高いという人間ほど失敗におびえて行動を起こせない。
このように、物事を大げさに言う人を指すときに使用します。
「空き樽は音が高い」まとめ
ここまで読んで「空き樽は音が高い」の意味や使い方などはマスターできましたか?
- 意味 中身のない薄っぺらい人に限って大げさに物事をいう
- 使い方 物事を大げさに言う人を指すとき
中身のない人間にならないように、いつも冷静に落ち着いて行動のできる中身のある人間になりたいですね。
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