[chat face=”2640673-1-scaled-e1641432407428.jpg” name=”瑠璃子” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]
皆さん、本は読みますか?
難しい本に出会ったとき、途中であきらめますか?
それともあきらめずに最後まで読みきりますか?
[/chat]
「読書百遍義自ずから見る」とは、どんな難解な書物でも繰り返し熟読すれば、自然に意味が通じるようになる。という意味のことわざです。
本記事では、「読書百遍義自ずから見る」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。
それではみていきましょう!
読み方 | 読書百遍義自ずから見る(どくしょひゃっぺんぎおのずからあらわる) |
---|---|
意味 | どんな難解な書物でも繰り返し熟読すれば、自然に意味が通じるようになる。 |
使い方 | ・難しい読書に挑戦している時 ・多くの書物を手当たり次第に読む乱読を戒める時 ・分からないとすぐ他人に頼る人に対して |
英文訳 | Repeated reading makes the meaning clear. (くり返し読めば意味がはっきりしてくるものだ。) |
類義語 | ・誦数以て之を貫く(しょうすうもってこれをつらぬく) ・読書百遍意自ずから通ず(どくしょひゃっぺんいおのずからつうず) |
「読書百遍義自ずから見る」とは
[box03 title=”由来”]
中国三国時代の魏に関する歴史書『魏志』王粛伝注董遇伝
魏の学者董遇が弟子入りを申し込んだ者に対して言った
「読書千遍、其の義自ら見る」からなる。
[/box03]
[chat face=”2509296-2-scaled-e1640942166858.jpg” name=”アキラ” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]王粛伝注董遇伝の「注」とは資料や文献の出典を表す言葉で、現代でいう「引用」と同じ意味の言葉です。[/chat]
[box06 title=”董遇とはどんな人物?”]中国の三国時代 魏の儒学者である董遇は、弟子への教育は積極的に講義をするのではなく、まず自分で書物を熟読するよう「読書百遍義自ずから見る」と諭していた。弟子に「生活が苦しくて余裕がありません。」と言われると董遇は「三余を使いなさい。」と言った。
三余とは読書に最も適しているという冬・夜・雨の三つの暇な時という意味である。
これを読書三余という。
晴耕雨読が生活の基本であるから、農作業の忙しくない冬と、一日のうちでは夜と雨の日が余暇になる。暇がないとは不勉強の言い訳でしかない。
この話は「董遇三余」と呼ばれて親しまれている。
[jin_icon_arrowbottom color=”#e9546b” size=”17px”]こんなお菓子もあるんですね!
六花亭の新しいお菓子「三余」 どういう意味かなと思ったら
「読書に最もよいといわれる三つの時。冬(年の余)と、夜(日の余)と、雨降り(時の余)。」
だって(デジタル大辞泉)
きなこもちみたいな感じでした おいしい! pic.twitter.com/E068Tpo8N0— きうち (@kiuchieee) December 26, 2018
[/box06]
読書三余のほかに、読書に必要な三つの心得の読書三到という言葉もある。
本を読んで真意を理解するには
・眼倒 目でよく見
・口倒 口に出して読み
・心倒 心を集中して読む
この三つが大切である。
「意味」熟読の必要性を説いた言葉
読書百遍義自ずから見るとは、どんなに難しい本でも何回も読めば、自然と意味がわかるよいうになる。という意味のことわざです。
乱読(色々な本を手当たり次第に読むこと。)を戒め、熟読(文章をよく味わいながら読むこと。)の必要性を説いた言葉です。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”] 単語で区切ってわかりやすく
読書:本を読む。
百遍:百回行うということから、何度も行うことのたとえ。
義:意味、道理。
自ずから:自然と、知らないうちに。
見る:表に出る、知らせる。
[jin-iconbox01]「見る」を「みる」と読まないように!
「見る」を「現る」と記さないように!
「遍」を「編」「篇」「偏」などと書きちがえないように!
[/jin-iconbox01]
「使い方」難解な読書に挑戦しているとき
「読書百遍義自ずから見る」ということわざは、どんな時に使うのか、なるぞう爺さんたちの会話からみていきましょう。
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]婆さんや!わしのメガネは知らんかい?おや、またその難しそうな本を読んでおるのじゃな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]読書百遍義自ずから見るというように最初は意味不明でしたが、繰り返し読んでたら面白くなってきたんですよ。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]ほぉ〜!それはよかったのう!はて、何か忘れているような…[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]メガネはおでこに乗っかっていますよ…。[/chat]
[chat face=”2542701-1-scaled-e1640658966145.jpg” name=”幸子” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]なるこ婆さんにとっては、なるぞう爺さんの相手をする方が難解かもしれませんね…。[/chat]
「例文」諦めてる人を励ますとき
ここでは、日常のどんな場面で「読書百遍義自ずから見る」を使うのか見ていきましょう!
「読書百遍義自ずから見ると言うから、手当たり次第、読書してみよう!」
[jin-iconbox01]上記の場合、手当たり次第に乱読しようとしているので、乱読を戒める意味も含む「読書百遍義自ずから見る」を使うのは不適切です。[/jin-iconbox01]
「今読んでる本は、漢字が多いからってすぐ諦めるんじゃないよ。読書百遍義自ずから見るっていうじゃないか。」
「読書百遍義自ずから見るというのだから、分からないことをすぐに人に聞くんじゃなく自分で調べてみなよ。」
[chat face=”2509296-1-scaled-e1641176826982.jpg” name=”菊代” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]このように「読書百遍義自ずから見る」とは、努力せずにすぐ諦めてしまう人に対して使うこともできます。[/chat]
「類義語」読書百遍義自ずから見る 2つご紹介
誦数以て之を貫く(しょうすうもってこれをつらぬく)
何度も何度もくり返し読むことによって、書物の内容が次第に理解できるようになること。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]例文「挫折しそうな難しい歴史書だが誦数以て之を貫くというし、もう少し読み続けてみるよ。」
[jin_icon_pencil color=”#e9546b” size=”18px”]「誦」は「読む」という意味。
読書百遍意自ずから通ず(どくしょひゃっぺんいおのずからつうず)
「読書百遍義自ずから見る」と同じ意味です。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]「義」を「意」、「見る」を「通ず」と変えた言い回しです。
読書百遍という様な言葉が、今日、もう本当に死語と化してしまっているなら、読書という言葉も瀕死の状態にあると言っていいでしょう。
参考文献:小林秀雄『読書週間』
「英文」Repeated reading makes the meaning clear.
Repeated reading makes the meaning clear.
くり返し読めば意味がはっきりしてくるものだ。
Repeated reading:くり返し読むこと
makes the meaning:〜の意味がより
clear:はっきりした
[box06 title=”「読書百遍義自ずから見る」は正しいのか?”]「読書百遍義自ずから見る」は、熟読の大切さを説いたことわざだが、はたしてこれは本当のことなのか?
二千年もたてば社会も常識も変化しているし、昔の人が言ったことが今も正しいとは限らない。
神戸山手短期大学生活学科の田中裕氏が「読書百遍義自ずから見る」は果たして本当なのか?これを実験して検証している。
新入生28名対象にデカルトの方法序説を30回読ませて理解度を評価したところ、ほとんどが内容を理解するにいたったとのこと。
これにより「読書百遍義自ずから見る」は、正しいという結果になったのである。
[/box06]
まとめ
いかがでしたか?
読書百遍義自ずから見るとは、「難しい書物でも何回もくり返して読めば、自然と意味がわかるようになる。」という意味で、熟読の大切さを説き乱読を戒める言葉です。
多くの本を読んで色々な知識を身につけることも大切ですが、何度も読み返すことで、それまで読んだ時には知り得なかった「新たな世界」を見つけることができるかもしれませんね。
難しくても「この本は何度でも読み返したい自分の人生のバイブルだ!」と言える、自分の人生を変えるような1冊に出会ってみたいものですね!
読書百遍義自ずから見る
[jin_icon_star color=”#e9546b” size=”18px”]意味:難しい書物でも、何回もくり返して熟読すれば意味が自然と明らかになる。熟読が肝心であると説いた言葉。
[jin_icon_star color=”#e9546b” size=”18px”]由来:中国の学者董遇が、読書の大切さを弟子に説いた「読書千遍、其の義自ら見る」という言葉から
[jin_icon_star color=”#e9546b” size=”18px”]使い方:難しい読書に挑戦している時や、乱読を戒める時に使います。
コメント