「地獄の一丁目」ということわざを聞いたことはありますか?
「地獄」と聞くとなんとも恐ろしいですよね。
そのイメージ通り意味は
[jin-iconbox03]とても怖い場所、または恐ろしい事態が起こることの始まり[/jin-iconbox03]
このページではことわざである「地獄の一丁目」の意味と使い方などを解説します。
ことわざ | 地獄の一丁目 |
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ローマ字 | Jigoku no itchome |
読みかた | じごくのいっちょうめ |
意味 | とても怖い場所、または恐ろしい事態が起こることの始まり |
使い方 | 恐ろしい事態にあるとき、またはさらにこれから恐ろしい事態が悪化しそうなとき |
あわせて覚えたいことわざ | 奈落の底 |
英訳 | edge of hell |
地獄の一丁目(じごくのいっちょうめ)とは
[box03 title=”由来”]
「丁目(ちょうめ)」とは江戸時代、徳川家康の慶長の町割りによって一庁(約109メートル)四方ごとに町名がつけられたことが始まり。
今の静岡市の中心部(駿府)で使われていました。[/box03]
「意味」とても恐ろしいということ
「地獄」と聞けば恐ろしいイメージですが、まさにそのイメージ通りの意味を持つと言えます。
「地獄の一丁目」は二つの意味を持ちます。
①とても恐ろしい場所のこと
②恐ろしいことが起きる始まり
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]一丁目とあることで、「その人がいる場所」を表す意味合いが強まりますな。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]1丁目があるということは2丁目、3丁目と続くわけで、これからもっと「恐ろしいこと」は続くというニュアンスが出ますね。[/chat]
[chat face=”sennin_kuchu_fuyuu-e1623152304696.png” name=”くわしいぞう” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]ただ、「地獄」とい表現するよりも「これからさらに恐ろしいことが起こる」ことを意味するので、絶望感が伝わってくるのう。[/chat]
「使い方」恐ろしいことが始まりそうなとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]芸能人の○○さん、清楚なイメージで売っていたのに不倫していたそうですなあ。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]こんなことが世間にバレて、今まさに地獄の一丁目ですね。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]むむっ、不倫がバレた以上に地獄なことなんて、あるのかい?[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]これからCM契約が打ち切られたり、そのための損害賠償だったり。[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]なるほど、さらにつらい状況が続くのだね。[/chat]
これから「さらに悪い状況が続く」場合に使うのが効果的です。
ただの地獄ではなく「一丁目」が追加されるのが特徴です。
「例文」地獄の一丁目(悪い例・良い例)
仕事で大失敗したが、上司に助けてもらった。まさに地獄の一丁目だった!
助けてもらったなら、先行きの不安定さが見られません。
こんな場合は使えませんね!
ミスを隠蔽しようとしたことが、地獄の一丁目だった。
これからさらに恐ろしい事態が続くことを暗示させる使い方です。
また、恐ろしい場所を言い表すときに使うこともできます。
以下参考文献を紹介します↓
「ねえ、あれをしようよ、一郎君。あれをするにはおあつらえ向きの場所だよ。ちゃんと舞台もあるしね、ほら、あそこを“地獄の一丁目”にするんだ。すごいぜ、きっと……」
「ああ、そういえばいい場所だねえ。舞台の前にはこんなに雑草が生えていて、ほんとうに“地獄の一丁目”らしいじゃないか」参考文献:『骸骨館』 海野十三
仏蘭西語の挨拶かと思った?……アハハハ大笑いだ。あの垂直の鉄梯子を降りたら、ドンナ人間でも本名が無くなるんだ。地獄の一丁目だからね。みんな戒名で呼び合うのが習慣になっているんだ。
参考文献:『焦点を合せる』 夢野久作
「あわせて覚えたいことわざ」奈落の底
類義語として恐ろしい事態をあらわすことわざはありますが、
「これから恐ろしいことが始まろうとしている」という意味合いのものは見つかりませんでした。
しかし、「今とても恐ろしいことが起こっていて、どん底である」意味のことわざを見つけたのでご紹介します↓
逃れられない、どうにもならないような悪い状況
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]イメージとしては地獄の一丁目→(さらに事態が悪化)→奈落の底 というような印象じゃのう。[/chat]
「〇〇地獄」5つ紹介
不倫地獄 (ふりんじごく)
通常の恋愛以上にときめいてしまう不倫。
障害物があるからこそ燃えるものですが周りの人を巻き込むうえに、不幸に追いやる不倫は「一時の過ち」ですませられるものではありません。
また、
- 世間からのバッシング
- 大切な人を失う
- 失業
- 地位など
あまりにも代償が大きいこと。
介護地獄
介護はその期間が誰にも読めず、何年、あるいは何十年の戦いになる。
そして悲しいことに、親の体のあらゆるパーツが徐々に修復不能な状態になっていき、もはや改善はしないのだという事実を認めざるを得ない日が来るのである。
その終結は「親の死」という永遠の別れ。
借金地獄 (しゃっきんじごく)
借金返済額は、元金と利息からなります。
毎月の返済額が毎月発生する利息額を超えなければ、元金は減りません。
返しても返しても借金が減らない状況。
債務地獄 (さいむじごく)
借金を返済するために借金を重ね結果的に多重債務に陥ったのだとすれば、一月に何度も返済日が訪れる状況を表す。
八大地獄 (はちだいじごく)
仏教で説かれている八種類の地獄。等活地獄、黒縄地獄、衆合地獄、叫喚地獄、大叫喚地獄、焦熱地獄、大焦熱地獄、阿鼻地獄の八つの地獄をいう。
八寒地獄 (はっかんじごく)
仏教でいう地獄のうち、寒さと氷で亡者を苦しめる八種の地獄の総称。 八種の地獄とは、頞部陀あぶだ・尼頼部陀にらぶだ・頞哳吒あせつた・臛々婆かかば・虎虎婆ここば・嗢鉢羅うはら・鉢特摩はどま・摩訶鉢特摩まかはどま。
「英文」 Edge of hell
英訳はEdge of hellとなります。
- Edge of:~の端
- hell:地獄
直訳すると「地獄の端」となり、地獄への入り口というニュアンスです。
まとめ
「地獄の一丁目」は、ただ「地獄だ!」と表現するよりも
- これから起こることへの恐怖心
- まだまだ続くという逃げられない感じが出せる
ことわざです。
また、恐ろしい場所を表すのにも使えます。
あまり日常的に使いたくはない類のことわざですね。
[box06 title=”地獄に関することわざ”]
聞いて極楽見て地獄[/box06]
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