「獅子の子落とし」という、ことわざを聞いたことがありますか?
あまり日常で飛び交うようなことわざではないと思いますので、聞いたことはあるけれどきちんと意味まで理解していないという方は多いんじゃないかと思います。
「獅子の子落とし」の意味とは、
わが子に厳しい試練を与え、その器量を試す事で一人前に育てることができるというたとえです。
それでは早速、詳しく見てみましょう!
読み方 | 獅子の子落とし(ししのこおとし) |
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ローマ字 | Shishi no kootoshi |
意味 | 我が子に試練を与えて見守るたとえ |
使い方 | 幼い我が子に厳しく躾けるとき |
英訳文 | Spare the rod and spoil the child. 鞭を惜しんでは子供はダメになる |
類義語 |
|
対義語 | 親の甘茶が毒となる |
獅子の子落とし
『太平記・十六』より
「獅子箱を産んで三日を経るととき、万じんの石壁より母これを投ぐるに、その獅子の幾分あれば、教へざる中より身を翻して、死することを得るといへり」とある。
獅子は自分の子供を深い谷へ投げ込み、そこから這い上がってきた子だけを育てると言われることから来ています。
獅子とは?
- ライオンが元になっている伝説上の生物
- 獅子舞の獅子
- 中国伝来ということで唐獅子と呼ぶこともある
「意味」一人前に育てようとすること
「獅子の子落とし」の意味とは?
立派な人物に育てあげるためには、あえて苦難の道を歩ませることも必要
という意味でも用いられます。
【ことわざのイメージ】
- 心を鬼にする
- 子供の将来を願う親の願望
- 教育やしつけ

「獅子の子落とし」にある「獅子」とは
獣の王であるライオンのことを指しています。
「使い方」孫の成長を心から願ったとき












「獅子の子落とし」とは子育てに関する戒めとも言える言葉
我が子だけではなく部下や後輩に対する教育や躾けのシーンでも用いる言葉です。
「例文」獅子の子落とし(悪い例・良い例)
いたずらをして学校の先生に怒られてしまい、罰として上履きを隠された。これも「獅子の子落とし」だ。
難しい試練を与えることが成長につながるという意味で用いる肯定的なことで
いじめや意味のなく厳しくするなど、虐待の意味で用いるもは誤りです。使い方に注意してしましょう!
「獅子の子落とし」というように、世間でこれから苦労しないためにも今のうちから色んなことに挑戦させてあげるのが息子のため。
「類義語」獅子の子落とし・3つ
可愛い子には旅をさせよ
大事な子供だからこそ、手元に置いて甘やかすのではなく、旅をさせて厳しい経験を積ませつべきだということ。
断腸の思い
非常に激しく苦しい気持ちや悲しいく逞しい気持ちのこと。
泣いて馬謖を斬る
規律を保つため、個人的な思い入れは捨てて、違反者をきちんと処罰することのたとえ。
「対義語」親の甘茶が毒となる
親が子供を甘やかして育ててもその子のためにならず、かえって将来、毒となるということ。
「獅子の子落とし」が厳しい躾の様子を例えているのに対し、
「親が甘茶が毒となる」は、甘やかした様子を例えている点で、反対の表現と言えるでしょう。
「英文」Spare the rod and spoil the child.
「獅子の子落とし」の英文を紹介します↓
- Spare:惜しむ
- rod:鞭
- spoil:甘やかす
- child:子供
まとめ
「獅子の子落とし」とは?
意味:わが子に厳しい試練を与え、その器量を試すことで一人前に育てることができるというたとえ
由来:『太平記・十六』より
我が子だけではなく部下や後輩に対する教育や躾けのシーンでも用いる言葉です。
我が子のことは、辛い事や厳しいことから守ってあげたいと思うのが、親心ではないでしょうか。
しかし、子供が立派な大人に育てるためには必要な場合もあります。
我が子ならばと、どんな試練や経験もきっと乗り越えると信じて見守りたいですね。
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