飼い犬に手を噛まれるということわざの意味を知っていますか?
普段から可愛がっていた後輩に、突然裏切られることです。
中学受験によく出ることわざなので、しっかり意味を理解しておきましょう。
とはいってもことわざの勉強はなんだか苦手という人も多いのではないでしょうか?
実は、私もその一人です。
中学受験では□の顔も三度までのように穴埋めで出題されます。
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本記事では、「飼い犬に手を噛まれる」という言葉の意味や類義語、使い方など徹底解説していきます。読み終える頃には、マスターになっているでしょう!
さあ、見ていきましょう!
読み方 | 飼い犬に手を噛まれる(かいいぬにてをかまれる) |
---|---|
意味 | 自分が信じていた部下や後輩に裏切られること |
使い方 | 可愛がっている後輩に酷い目に遭わされたとき |
類義語 | 軒を貸して母屋を取られる/恩を仇で返す/後足で砂をかける |
対義語 | 犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ/犬はその主を知る |
英文訳 | ・To be betrayed by a trusted follower.(信頼していた弟子に裏切られる)
・Bite the hand that feeds you.(餌をくれる者の手を噛む) |
飼い犬に手を噛まれるとは
日頃から世話をしてやっていた者、信用していたものに裏切られたり、害を加えられたりするたとえ。
■1990年 学習研究社 児島 敬一 『故事ことわざ辞典』P108 引用
「由来」飼い犬に手を噛まれる
・犬は集団生活を好むため、群れで生活します。犬の世界は上下関係がしっかりしているので、余程のことがない限り逆らうことはありません。そんな犬が飼い主に噛みつくとは、とんでもない裏切り行為ですね。そこから可愛がっていた人に裏切られるという使い方をされるようになりました。
「意味」普段から可愛がっていた人に裏切られること
日常的に可愛がっていた人から裏切られたり、ひどい仕打ちを受けたりすることを意味します。
例えば、戦国時代の武将、織田信長と明智光秀の関係はまさに飼い犬に手を噛まれるですね。
信頼していた部下の明智光秀に本能寺で奇襲を受け、追い詰められた信長は自ら命を絶ったと言われていますね。
信長が裏切られた原因…信長にはリーダーとして「聞く力」が足りなかったからです。
その背景として、今川義元が攻めてきたときに、籠城(城にこもり敵と戦うこと)を主張した部下の意見を聞かずに出陣しました。
その結果、桶狭間の戦いに勝つという成功体験ができてしまいました。そのため、人の言うことより自分の意見を信じるようになったという説があります。
そして、信長は「自分は部下の意見をきちんと聞く上司だ」という自己認識を持っていました。
しかし、信長に意見を言うと厳しい叱責を受けるため、部下たちは何も言えませんでした。
そこから不満が積もり積もって謀反(主君にそむくこと)という形で爆発したわけです。
「ことわざのイメージ」
- 「裏切られる」
- 「ひどい目に遭わされる」
- 「恩知らず」
信じていた相手に突然の攻撃を受けて、戸惑っている姿がイメージできますね!
「使い方」可愛いがっている部下に裏切られたとき
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]昔、可愛がっておった部下の山田くんから久しぶりに連絡があって食事に行ったんじゃ。頼み事があるゆうてのう。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]山田くんですね、昔はよく家につれてこられてましたよね。懐かしい。あらあら、頼みごとってなんだったんですか?[/chat]
[chat face=”naruzou.png” name=”ためになるぞう” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]子どもが病気で治療費のためにお金を貸してくれゆうから貸したんじゃ。そしたら、それきり電話をかけても繋がらんようになってのう。[/chat]
[chat face=”obaasan_face.png” name=”ためになるこ” align=”right” border=”green” bg=”none” style=””]あらら、そんなことをするような子には見えなかったけれど、まさに飼い犬に手を噛まれるとはこのことですね。何か事件に巻き込まれてなければいいですが。[/chat]
この例文のように、可愛がっていた部下に裏切られるという意味合いで使っています。
これを参考に下にいくつか例文を載せてあります。
「例文」可愛がっている部下から裏切りを受けたとき
尊敬していた上司からプロジェクトを外された。まさに飼い犬に手を噛まれるとはこのことだ。
自分より目上の人、また友人、カップルのような対等な関係では使いません。
可愛がっていた部下に仕事のアイデアを無断で盗用された。まさに飼い犬に手を噛まれるとはこのことだ。
可愛がっていた部下や後輩に裏切られたときに使っているので正しい使い方です。
「類義語」飼い犬に手を噛まれる3つ紹介
・軒を貸して母屋を取られる
軒とは建物の屋根で、外壁の線から外に突出した部分のことで、母屋とは屋敷内の中心になる建物のことです。つまり、一部分を貸してしまったがために、全てを奪われてしまうことです。そのため、好意につけ込まれて酷い目にあってしまうことを意味します。
・恩を仇で返す
「恩」とは目上の人から受ける感謝すべき行為のことで、「仇」とは仕返しをしようと思っている相手のことです。また、恨みをもって仕返しをすることや恨みそのものの2つの意味があります。よくしてもらったのに、恨みを持ち仕返しをするとはなんとも恐ろしいことです。
・後足で砂をかける
馬が駆け出すときに砂埃が立ちますよね。その様子からお世話になった人を裏切った挙句、さらに後足で砂をかけて相手に害を与えるという例えです。「砂」が「害を与える」という比喩になっています。
[box06 title=”あわせて読みたい”] 恩を仇で返す
後足で砂をかける[/box06]
「対義語」飼い犬に手を噛まれる2つ紹介
・犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ
犬に3日間餌やりをして可愛がると、その飼い主を3年間は慕ってくれるという例えです。動物の犬でもその恩を忘れないので、人間は受けた恩を忘れてはいけないという意味です。亡き主人の帰りを約10年間待ち続けた忠犬ハチ公の話は有名ですね。飼い主と過ごした時間は一年半くらいだったそうですが、飼い主のことが大好きだったのでしょう。犬は動物の中では人間を慕う思いが強いといわれていますね。
・犬はその主を知る
犬は飼い主が誰かよくわかっていて恩を忘れないといわれています。それに転じて、犬よりも知能の高い人間であれば尚更恩知らずであってはいけないという意味です。
どちらも犬が忠実な動物だということをよく表していますね。
「英文」飼い犬に手を噛まれる2つ紹介
・To be betrayed by a trusted follower (信頼していた弟子に裏切られる)
to be betrayed→裏切られる
聖書に出てくるイエスの弟子、ユダがイエスを銀30枚で売った話は有名ですね。この裏切りのため、イエスは十字架にはりつけにされ、殺されてしまいました。まさに飼い犬に手を噛まれるですね。
・Bite the hand that feeds you(餌をくれる者の手を噛む)
bite the hand→手を噛む
良くしてくれた人を攻撃してはいけないという意味です。「お世話になっている人を攻撃するな」「出資をしてくれる人と言い争うな」といった使い方をします。ビジネスでよく使われる英語表現ですね。
「まとめ」飼い犬に手を噛まれる
可愛がっている後輩に裏切られるのはとても辛いですね。でも、そう思っているのは自分だけで、普段から相手のことをよく観察していたら、このような事態を防げるかもしれません。
織田信長は、自分では部下の意見を聞いているつもりでしたが、部下は言いたいことを言えずに不満を溜めていたので、お互いの認識には大きなズレがあったのです。
学校生活では友達なら言いやすいことでも、先輩には言えないことって結構ありますよね。上の立場の人は自分を客観的に振り返ることが大切ですね。
中学受験でことわざを勉強するときは、このように歴史を交えて覚えると記憶に残りやすいのでおすすめですよ。
飼い犬に手を噛まれるは部下や後輩に使う言葉なので間違って目上の人や友人に使わないように気をつけましょうね。
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